2017年12月31日日曜日

教育運動の変化と生教会の使命-冷戦下に生まれた生教会・生命学園、50年のときを経て、今世界平和へ -



元公立高校教諭のK.Oです。

 新年、おめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

 誌友会のためのブックレットシリーズ4『戦後の運動の変化について』の第1章の小見出し「宗教目玉焼き論」の中で、生長の家総裁・谷口雅宣先生は、「時代や環境の変化とともに宗教運動も変わらなければならない」とご指導くださっています。その中で特に、「自然と調和した生活」への転換と、冷戦終焉後に総本山の祭祀の重点が「鎮護国家から世界平和へ」変化したことについて示されています。教育界も冷戦終結を境に大きな変化がありました。その変化に学ぶことから、将来を展望し、吾々生教会・生命学園の運動課題を知ることができます。
 
教育運動の変化 -学校・生教会・生命学園の変化- 
 
 冷戦によるイデオロギーの東西対立は、日本の政治状況を分断し、教育界にも影響を与えていました。その象徴的なものが国旗・国歌をめぐる対立です。学校においては、国旗掲揚と国歌斉唱をめぐって激しく対立し、かつて某高校の校長の自殺事件まで発展。その後、冷戦の終焉から時間の経過を経て、政治社会状況が変わり、国旗・国歌の争いはほとんどなくなりました。反対する声はほぼなくなり、普通に掲揚・斉唱が行われています。


 生教会の前身である全国生長の家教職員会の結成は1962(S37)、生命学園の全国での開設開始が1966(S41)、(東京生命学園は1961年(S36)開園)。この時代は、1960(S35)60年安保から1970(S45)70年安保へいたるときで、政治社会的には革命前夜の混乱の時期です。谷口雅春先生の日本赤化防衛の熱き御願いから、同じ頃生政連が結成され、運動が盛んに行われました。当然、生命学園の指導内容は、鎮護国家を目標に、愛国的で、天皇・日本の長所を強調する内容であったと思われます。その時代にはこうしたことは重要であったと考えます。

 それから約50年が経過し、社会状況は一変。教育界も大きく変化しました。しかしながら、一部の生命学園で、50年前そのままの指導内容が見られるのです。
  学校における国旗・国歌問題が、冷戦終焉後しばらくして終息し、今は環境問題とも深い関係のある、ものあふれ現象が起こっています。つまり東西のイデオロギー対立はおおむねなくなり、新しい課題が現れているのです。生教会・生命学園においても、社会状況の変化に対応して、教育内容の改革が求められています。

生教会の使命 ― “新しい文明”を担う青少年の育成を ―

 今、求められる生教会・生命学園の教育内容は、まず第一に環境教育の充実です。地球環境の破壊・気候変動は年々深刻さを増している状況であり、喫緊の課題です。次代を担う青少年の教育に最も必要なものと思います。とりわけ環境教育プログラム・脱原発教育がその中心です。次に世界平和への貢献、そして貧困からの救済等。学校教育にあっては、その学習内容を規則として定める学習指導要領が10年ごとに改訂されます。生命学園の指導内容が50年前から、そのままでよいことはありません。変わらないところと変わるところがあり、変わるところは変えなければならないのです。

  “新しい文明”の構築のため、私たち生教会・生命学園は人材育成、“新しい文明”を担う青少年の養成を通して貢献していきましょう。


その活動の重要点(人材育成の基本姿勢)として、生長の家総裁・谷口雅宣先生は、次のように示されています。 

 「人間・神の子」の教えのより深い理解と実践―それが現在の運動の方向です。これを力強くめていくことが運動の本筋であるということを、ぜひお忘れのないように、多くの人々に伝えてください。伝えるだけでなく、自らもできるところからでいいですから何か実践してください。肉食を減らすだけでも、立派な教えの実践です。
このほかにもプロジェクト型組織の活動など、できることはいろいろあります。

       (機関誌『生長の家』20178月号 20頁 谷口雅宣先生ご文章)

   具体的には、「倫理的な生活者(Ethical Citizen)」として、「ノーミート、低炭素の食生活」「省資源、低炭素の生活法」「自然重視、低炭素の表現活動」の実践と、その生き方を子供たちへ伝えることです。

   まずは、私たち指導者がプロジェクト型組織「SNIオーガニック菜園部」「SNI自転車部」「SNIクラフト倶楽部」に入部することから始めましょう。

                                                                                                     K.O
                                                                                                                                                           

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