2017年5月6日土曜日

“新たな文明”を担う青少年の育成を!- 教育に求められるもの -


元公立高校教諭のK.0です。 

 先日、新聞に掲載された13 歳の中学生、K君の投稿に心打たれました。「トランプ氏のいう『アメリカが良くなること』も大事だ。でも、世界中が良くなることはもっと大事だ。(中略)  私の願う未来とは、みんなの笑顔があふれる平和な世界になること」(「朝日新聞」2017.1.22)

     この中学生のような、こころの広い愛の深い、そして自ら考え発信する青少年を育てていきたいと思いました。 

原発事故から6年    福島は今!
 
 「幸せを運ぶ教育フォーラム」が、昨年1113日に福島県郡山市で開催され、出講してきました。テーマは、「子供の無限力を引き出すには」についてです。講話のおわりに、東日本大震災より6年経過して、これまでの生教会福島教区の環境教育の取り組みに感謝を述べました。そして、より一層の「脱原発の教育実践と発信」を共に進めることを、皆さんと決意しました。このことが世界に向けて、生教会福島教区の使命であると思います。 

 ところで、原発事故で今も困難な状況が続いています。福島県では、8万人以上の人々が故郷に帰れないでいるのです。その中で、横浜市に自主避難していた中学生が、小学生の頃から校内でいじめを受けていました。何年もいじめを受け続け、約150万円ものお金を取られていたのに、教育委員会や学校は適切に対応してくれませんでした。そのような絶望のなかでしたが、生徒は死を選ばず、「しんさいでいっぱい死んだからつらいけどぼくはいきるときめた」と決意したのです。悲しみの中にも、勇気ある姿に涙を誘われました。 

 このような中で、安倍首相はインドと原子力協定を締結し、経済優先の原発輸出を進めています。福島第一原発の事故以来、原発の危険性が叫ばれ、反原発の世論が多い中で誠に遺憾なことです。安全で次世代に負の遺産を残さないこと、環境に負荷の少ない再生可能エネルギーに転換することが、最も重要なことです。 

脱原発の教育実践と発信

 脱原発は福島だけでなく、全国、全世界の課題です。私たち生教会は、脱原発の教育をさらに強力に、児童・生徒・学生に、そして現職教員はじめ教育関係者に伝えていきましょう。原発の問題点、つまり「なぜいけないのか」の指導――とくに危険な使用済み放射性物質を未来に残し、人間と自然が調和しないということを、学校現場で、幸せを運ぶ教育フォーラムで、生命学園で。このことが、世界と地球の将来を考えたとき、今教育に求められる喫緊のことであると考えます。 

そこで、私たちの基本姿勢として大切なことは、原発反対の願いを込めて、「倫理的な生活者」として、“実践3項目”の中の「省資源、低炭素の生活法」を自ら実践し、周りへ伝えていくことです。ここから、自然と人間が調和する“新しい文明”の構築がはじまると思います。

私は、自転車を移動手段の中心とするライフスタイルに転換しました。“自然と共に生きる”喜びを感じながら、晴天の日はもちろん、雨の日は雨合羽を着用し、雪の日には道路に雪の無いのを確認して自転車で出かけます。また、自宅に太陽光発電パネルを設置しています。

生長の家総裁・谷口雅宣先生は、“新しい文明”の構築について、次のように示されています。

 自然界をこれ以上破壊するのをやめなければなりません。神の御心は、自然界に充満していることを忘れてはなりません。自然から奪うことが富の実現だと考える“旧い文明”に別れを告げましょう。そして、自然を養うことにより人間の幸福を実現する“新しい文明”を構築しましょう。それが、この地球社会を“対立の世界”へ転落させるのを防ぎ、平和の道へ引きもどす唯一の方法です。       (機関誌『生長の家』2017年1月号7頁 谷口雅宣先生ご文章) 

“新しい文明”を構築するためには、人材育成が重要です。まず、私たちが「倫理的な生活者」として実践し、そしてその生き方を指導して“新しい文明”を担う青少年の育成をすすめていきましょう。
 
教え子に、教育関係者に、まごころを尽くして、一人ひとりを大切に、幸福を祈りながら・・・・。  

          K.O

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