2016年3月13日日曜日

言うことを聞かない子どもへの対応

小学校教諭のY・Sです。

最近の子どもは,小学生でも先生や親の言うことを聞かず,指示すると「いやだ!」といってふてくされることがあるようです。このような児童は年々増加しているのが現実のようですが,ここに最もよい対応があります。それは,
 子どもと遊んであげることです。
 心身の発達が著しい児童には学習(脳の発達)と運動や遊び(体と心の強化)の両立が必要です。学校で言うことを聞かない児童がいて,対応に苦慮したら,「発達障害」だとか「ADHD」だとかと疑う前に先生が休み時間に一緒に遊んであげることです。これは理論ではなく私の実際の経験から言えることです。
 授業や集団行動に馴染めず,すぐにキレてしまうような児童や先生の言うことを聞かない児童は,まず間違いなく“先生が好き”ではありません。人間は元来尊敬する人の言うことは,例えそれが多少理不尽なことだと認識しても聞くものです。小学生の児童には,まだこの“尊敬する”という観念が十分に醸成されていません。ですから,自分が一番好きである遊びを一緒にしてくれる人を“尊敬”し,その人の言うことを聞くのであると思われます。私も今までに,いわゆる問題児扱いされている児童を何人も受け持ちましたが,授業中全く集中できず,周りの子どもたちに迷惑をかけたり,授業を妨害したりしたとき,「休み時間外で遊ぼうか?」と声をかけると「え?ほんと?」と意外だという表情をして授業が終わるまで静かにしていました。約束通り2時間目と3時間目の休み時間にとことん一緒に遊びました。すると,3時間目以降はすっかり人が変わったようになって,私の言うことも聞いてくれるようになりました。もちろん,学級の他の児童たちも一緒に遊びに加わりますから,学級全体が明るく活発になります。
 とはいえ,学級担任は分刻みの忙しさですからそんな時間の余裕はないと言われる方がおられるかと思います。ではどうするか?答えは簡単。“宿題を少なくする”のです。つまり○付けをする時間を削って子どもたちと遊ぶ時間に充てることです。そんなことをすると,学力の低下につながるのではという心配なら無用です。授業で勝負するのです。子どもたちが先生を“尊敬”して心を開いてくれたら授業もスムーズに進むこと請け合いです。

2016年3月5日土曜日

忘れられない3月11日を前に

小学校教諭のY・Sです。

 
「あの日」からもうすぐ5年が経とうとしています。私も被災地に住んでおりますので,当時のことを決して忘れることはできません。平成23年(2011年)3月11日14時46分,低学年の児童が下校した直後のことでした。あの長く激しい揺れの中,私は「目を覚ませ!」という地球の叫びを聞いたような気がします。これが最後の警告であってほしいと切に願います。
  これからもあの震災を知らない子どもたちに,自然の偉大さや自然とともに生きることの大切さを伝えていきます。全国のみなさまもぜひ東北へお越しください。まだまだみなさんのご支援が必要です。