2016年2月19日金曜日

自然の中を歩くって,最高!

小学校教諭のY・Sです。

 

 先週末,近くの沼で野鳥観察をしてきました。そろそろ渡り鳥たちは越冬を終え,北へ帰る時期です。沼には白鳥や鴨などの水鳥が人間が持ってくる餌(古米のポップコーン,パンの耳など)をねだりに水際に集まってきます。家族連れの子どもたちが喜んで餌をやる微笑ましい様子を見ると,自然とふれ合うことの大切さが実感できます。本当は,人間が餌を与えたりせず,自然のままの鳥たちを静かに観察している方がいいのでしょうが。


 ふと気付くと“人気者”の水鳥を遠巻きにして,そのおこぼれを頂戴しようとしている“黒い影”が…。烏です。その近くには鳶,草の陰には雀が人間から距離を保って待っていました。普段見慣れた“彼ら”も野鳥には変わりはないので,私は少し遊んでもらうことにしました。人気のスポットを少し離れると,そこは正に手つかずの自然。烏や雀はちゃんと棲み分けをし,順番を守って待機していました。100円で買った古米のポップをそっと草むらに撒いて距離を取り,静かに観察していると,まず烏がこちらを伺いながらそれをつっつき始めました。それを確認した雀たちがそっと舞い降り,可愛い嘴で啄みます。雀は烏を恐れていないし,烏も雀を追い払ったりしないようです。ここではきちんと共生しているのです。次に持参したパンをちぎってそっといくつか草むらに。烏たちは一度は私を警戒して飛び立ったものの,さっきより大きな“ご馳走”をみつけると「カー,クヮー」と鳴き出してパンをつつきにきました。すると突然上空から大きな羽音が!


 鳶です。見事な急降下と正確なタイミングで烏たちのご馳走をさらって行きました。「鳶に油揚げをさらわれる」という諺の意味を実感して感動です。時には,私が投げ揚げたパンを空中キャッチするという技も見せてくれました。そうしているうちに古米もパンも底をつき,私は沼を後にしました。鳥たちの行動にいろいろと教えられることがありました。何よりも彼らは殺し合いをしません。奪い合いもしません。それどころかちゃんと“自分の順番”が来るのを待っているのです。そして,大きなパンのかけらをゲットした烏が,仲間のもとへそれを分け与えに飛び去る姿にも感動しました。
 今度は,学校の子どもたちを連れてきたいと思いました。さて,水鳥より烏や雀が気になる子どもは何人いるのか楽しみです。

 Nothing beats walk in the wilderness!

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