2014年5月3日土曜日

指導要領を読んでみましょう

小学校教諭のY・Sです。
 文科省から出ている「学習指導要領」を熟読された方はおりますか?教師は「赤刷り」といういわゆるあんちょこを持っていて,普段の授業ではこれを使っている先生が多いようです。子どもの教科書と一見同じですが,少し厚くて答えが赤で書いてあります。これを持って授業をするのは,いわば「反則」です。あくまでも教材研究用に私は使用しています。授業をしっかりやりたければ文科省の指導要領と解説を熟読することをお勧めします。
 「指導要領」準法規的なものですので,そこに書かれていることはすべて教える義務が教師にはあります。例えば小学校の解説算数編,3年生A(4)除法の内容には,こう書かれています。
 『・・・除法が用いられる具体的な場合として,大別すると次の2つがある。1つはある数量がもう一方の数量の幾つ分であるかを求める場合で,包含除よと呼ばれるものである。包含除は累減の考えに基づく除法ということもできる。他の1つは,ある数量を等分したときにできる一つ分の大きさを求める場合で,等分除と呼ばれるものである。例えば,12このあめを3個ずつに分けるのが包含除の場合であり,12個のあめを3人に等しく分けるのが等分除の場合である。 ー中略ー 等分除は,□×3=12の□を求める場合であり,包含除は,3×□=12の□を求める場合である。』
 
 


 つまり除法の演算は乗法の基礎が基になっていて,等分除は1当たりの数を求める除法で,包含除は,幾つ分を求める除法です。だから,答えは同じだが,場面はまったく違うということを3年生の割り算の指導では,しっかり押さえて指導しなければならないことになっています。これが高学年での「単位量当たりの計算」や「分数のかけ算・割り算」の理解に欠かせない基礎力となります。教師がその単元の授業で,何を教えるべきかを正しく把握するためには指導書の理解が不可欠だと思います。
 


 ちなみに,「指導要領」には,『「日の丸」「君が代」の意味を正しく教え,自国の文化を尊重する心情を育てる』ことも明記されています。もしそれを疎かにしていたなら,その教師は法律を破ったことになります。国旗・国歌のすばらしさもしっかり子ども達に伝えなければなりません。特に公立学校の教師は「公務員」ですから,「公=(おおやけ)」=「大親家」,つまり天皇家に仕える身分であることを自覚することが何よりも重要であることを改めて認識しなければなりません。

2 件のコメント :

  1. 残念ながら「日の丸は戦争の旗」などどいう先生がおられるのは事実ですね。しかし自分の国の国旗を批判する国は日本だけではないでしょうか?アメリカでは毎朝、星条旗に忠誠を誓うのです。私自身もヨハネパウロ様や内村艦三師のいわれたように戦争は死であり、2度と繰り返してはならないことだと思いますが、国旗を「戦争の旗」とは思いません。昔、私が働いていた赤坂の在日米軍施設では日の丸と星条旗が仲良く並んで掲げられていました。国旗に誇りをもっていただきたいものですね。

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  2. sionさん,シリアスなコメントありがとうございます。
    ホントに仰る通りですね。日の丸も星条旗も美しい国旗です。

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