2014年2月23日日曜日

やさしい先生方,負けないで!

小学校教諭のY・Sです。

 私の家族や親類縁者に教員はおりません。私自信もいわゆる「脱サラ」で教員になりました。教員を目ざし大学に行こうとした亡き父は,家庭の事情でその道をあきらめざるを得なかったので,私が「教員になりたい」と言ったときとても喜んで応援してくれました。ただ一人,反対したのは祖父(母方)でした。「教員の世界はそんな生やさしいところではない。やさしいお前には勤まらない。」と。
 祖父の言葉通り,教育現場は「やさしい」所ではありませんでした。組織の一員としての上下関係,教育とは関わりの無い事務仕事,エリート意識丸出しのお堅い同僚等々。私も嫌な思いはたくさん経験しました。
 でも,負けませんでした!それは「信念」があったからです。これも祖父の言葉ですが,「お前は一見弱そうに見えるが,芯は一本通っている」。その言葉の通り今まで20数年間,教員を続けてくることができたのも,私に「信念」があったからです。「私と関わる子どもたちを私は愛する。そして必ずすばらしくなる!」という信念が。

 今の教育界は必ずしも良い環境とは言えないかも知れません。理想や豊富な知識だけでは生きにくい世界かも知れません。でも負けないで!先生の思いを一番理解してくれているのは目の前にいる子どもたちなのですから。
 最後に子どもが書いた詩を一つご紹介します。

  負けない

負けない
あの日 起きた
大地を大きくゆらす
大地震
こわくて
心の底からこわくて


大地がゆれて
大きな津波がやってきて
たくさんの大切な命をうばった

かなしくて
どうしようもなくかなしくて

大地がゆれて
人の心もゆれた


みんな心細かった
さみしくて
どうしようもなくさみしくて


遠くはなれたところからの
「がんばれ」の言葉が
心にたくさん届いた

がんばってやる
いっぱいがんばってやる


ゆれた大地から
笑顔を届けるのは
今度はぼくたちだ
これからもずっと
負けない
絶対負けられない

        (作文宮城特別編 「あの日の子どもたち」より)

2 件のコメント :

  1. こういうことを正直に書かれるY.Sさんは、弱くなんかないです!  この書き込みは、全国の現場で頑張っている先生方にとって大きなエールになると思います。そして、生徒さんの詩を読むことで、不平や不満を言っている自分が小さく思いました。

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    1. 匿名さん,コメントありがとうございます。
      とても励みになるコメントです。
      東日本大震災からもうすぐ3年。犠牲になられた方々のご冥福と被災地の1日も早い復興を祈ります。

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