2014年1月13日月曜日

楽しかった卒論指導

大学教授のM. Y. です。

この年末年始は卒業論文提出の時期でした。私の大学では計4日間の提出期間だったのですが、私のゼミ生8名は、その全員が最終日を待つことなく、三日目までに順調に提出してくれました。
      卒論の出来具合としては、優秀なものもあれば、合格レベルに何とか達しているだけのものもありました。ですが、直前になって慌てふためくことなく、全員が余裕を持って提出できたことは、指導者として、とても安心できることでした。
          そのように安心して導けた要因は何だったのか? それには幾つかの要因がありましたが、今回は、その中で最も大きな要因だったものを書かせていただきます。それは「明るさ」です。
              3年生の時から約2年間かけての指導でしたが、ゼミの授業では、いつも明るく進めることを心掛けていました。たとえ学生が失敗をしたとしても、それを責めるのではなく、明るく笑い飛ばして、激励鼓舞していくようにしていました。そのおかげで、私のゼミ学生たちは皆、明るく伸び伸びと取り組んでくれていたように思います。
                  前生長の家総裁・谷口清超著『愛と希望のメッセージ』(日本教文社)という本では、「楽しく働こう」と題して、次のようなエピソードを紹介されています。
                    ---〈以下引用〉---
                          昭和五十九年の甲子園の野球では取手二高が優勝した。その原因の一つに「明るさ」があった。木内監督の指導がよく、いつも野球をたのしむという気分が充ちあふれていたので、四対四の同点になり、PLとの戦いが延長されても心配せず「延長できてうれしい」といった気分だった。従って、新聞評にも「笑って勝ってしまったようだ」と書かれたぐらいである。
                              何事をやるのでも、たのしく生々と、のびのびやることが大切で、これは光明化運動をやる時も同様である。いつも悲壮感を漂わせ、しかめつらをし乍(なが)ら、ハチマキをしめ歯をくいしばっていると、実力が出て来ないし、その暗い心が暗い運命を引きよせるのである。野球でいうと、ホームランを打つところが、わずかの差で三振に打ちとられるといった結果に終る。
                                〔中略〕
                                      あなたの勤めている仕事場で「たのしく働く」のはとてもよい事で、それでこそ仕事もうまく行く。そのあなたの明るさは、単にあなただけにとどまらず、あなたの部下や上司にも拡大するからだ。あなたの家庭にもひろがり、妻や子が生々とする。夫や父の明るさは一家の運命に関わる一大事である。何をやるにしても、明るく、たのしくやることだ。ことに仕事は、楽しみながらやることによって、大成するのである。〔後略〕
                                        ---〈以上、『愛と希望のメッセージ』32〜34頁から引用〉---
                                          この引用部分の最後の段落に書かれていることは、大学のゼミにおいても、まさに当てはまることでした。教員の明るさが学生たちに広がったことで、ゼミ学生たちはみんな、実に伸び伸びと、明るく楽しく、意欲的に卒業論文に取り組んでくれました。
                                              ですので、大学教員の皆さんには、まず自分自身が「明るく楽しく働く」ことをお勧めします。それが「楽しい卒論指導」につながりますので…。

                                              2 件のコメント :

                                              1. 明るさは、本当に大切ですね。排他的でなく官僚的でもなく、ひとりひとりの学生が認められて活発に論議ができるゼミだったのでしょう。学生さんも、先生のゼミでの体験が、これからの人生に支えになると思います。あと、取手二高のことは懐かしいです。木内監督は明るいキャラクターでしたね。

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                                              2. 卒論指導,お疲れ様です。私は文章を書くのは好きですが,論文となるとなかなか「及第点」を取れるものは書けません。「明るい気持ちで楽しく学問をする」こと。とても大切ですね。

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