2013年8月11日日曜日

道徳の授業で子供は変わる

 
 小学校教諭のY・Sです。今日は8月11日。東日本大震災から2年5ヶ月が経ちました。なので今日は三陸の沿岸部へ足を運んできました。
 

 実は,あの大震災の津波で犠牲になられた方のエピソードが,ある県の道徳の副読本に採用されています。巨大津波から防災無線で多くの町民を避難させ,自らは犠牲になられた女性職員の話です。確かに彼女の行為は自らの責任を全うした尊いものですが,安易に美化するのはご遺族のお気持ちを察すると疑問に思えます。私は話を聞かせるよりも,中学生以上の生徒なら現地へ連れて行き,手を合わせたあとでそれぞれの思いを伝え合う方がいいと思います。その悲劇の場となった庁舎跡はまだそのままであり,今でも多くの人が県外からも花やお線香を手向けに来てくださっています。(私も本日立ち寄って手を合わせてきました。)
 関連の動画を参考のためにリンクしておきますので,ご覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=M-neskB4FOc&feature=related
 
 

 さて,小・中学校で道徳の授業の大切さを叫んでいますが,実は昭和33年に教育課程の中に位置づけられていながら,つい最近まではあまり熱心に研究されていなかったのが,道徳の授業です。その背景には戦前の「修身」が価値観の押しつけや軍国教育に利用されていたからという理由もありますが,「自分にはそんな徳性はないから教えられない」という教師の自信のなさが大きかったのではないでしょうか。現在の道徳は,児童・生徒に道徳的価値について考えされるものが主流となっていて,決して徳目を押しつけるものではありません。指導する教師自身も一緒に学べる,楽しい授業が道徳です。子供たちも必ず変わります。

 今後は,私の拙いけれども精一杯実践した道徳の授業実践もご紹介していこうと思います。

 

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